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配信日時:2012年8月3日 17時59分

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釣りは全世界の共通言語――GREEカンファレンスで田中良和社長が語る

 グリーは、本日8月3日に東京・芝公園のザ・プリンス パークタワー東京にて、関係者向け展示会“GREE Platform Summer Conference 2012”を開催した。
 GREE Platform Summer Conference 2012では、GREEプラットフォームでサービスを展開しているソフトウェアメーカー各社によるブースが展開されていた他、業界関係者によるさまざまな講演などが行われていた。
 ここでは、カンファレンスの最初に行われたグリー代表取締役社長の田中良和氏および同社執行役員 マーケティング事業本部長の小竹讃久氏による基調講演の様子をお伝えする。
■社会に受け入れられるサービスでなければいけない
 まず始めに代表取締役社長の田中氏が登壇。ここ半年ほどで起こった“コンプガチャ”に類する問題などについて、「より多くのユーザーに使ってもらうサービスを作るのは、ビジネスとして大事なことではありますが、社会的な規模での自粛要請などで、サービスが大きく変わっていくということを自覚しなければいけない」と語った。
 そのうえで、このソーシャルゲームの市場が今後も大きな影響力を持つにあたって、「社会からの要請に応えられるようなサービスにしていく必要があるし、そうでなければ社会から受け入れられるサービスとはならない。業界としてプラットフォームとしても、そういうことを考えなければいけない」と述べた。
■インドでも釣りのゲームは大人気。その確たる理由は不明
 グリーは現在、日本だけでなく全世界に向けたソーシャルゲームのリリースを急ピッチで進めている。米国で高い人気を誇るゲーム開発会社“Funzio”を買収し、グローバル向けのゲームを開発している他、Electronic Entertainment Expo(E3)やChinajoy、gamescomといったコンシューマ向けのゲーム展示会への出展している。
 世界での展開を実現しているのが、グリーが推し進めているワンプラットフォーム戦略。グリーのプラットフォームは、現在世界169カ国のユーザーにアプリを配信できるようになっているという。また、こうした取り組みに加えて、グリー自体もゲームの開発を積極的に進めていく。ファーストパーティがゲームを開発していくことで、国内で作ったゲームが世界で売れるにはどうしたらいいか、というノウハウをサードパーティ各社に提供していく、という考えだ。
 現在、グリーでは『Fishing Star(邦題:釣り☆スタ)』や『Driland(邦題:探検ドリランド)』などのゲームをグローバルに展開しているが、特徴的なのは『Fishing Star』だという。田中氏によると、「さまざまな題材やゲームデザインが、各国でどう受け入れられるのかを調査しているところだが、“釣り”を題材にしたゲームは、全世界でも通じる定番コンテンツ」だという。特にインドで好調だが、その理由についてはまだ分析できていないとのこと。
■コンテンツ各社との提携により、さまざまなゲームが登場
 グリーは、バンダイナムコゲームスやエレクトロニック・アーツといったゲームメーカーの他に、フジテレビなどのテレビ局との業務提携も行っている。これにより、ゲームだけでなく、バラエティ豊かなコンテンツをグリーで配信できるようになった。
 また、エレクトロニック・アーツの『FIFA』シリーズが、ランキングでも好調なのを例に出し、日本だけでなくグローバルなゲームメーカーが、グリーのプラットフォームでビジネスができる土壌が形成されてきているとした。
■各国のビジネスにあわせたマーケティングを
 グローバルでビジネスをしていくうえで、避けては通れない道が、それぞれの国の商慣習である。日本では常識だと思えるやり方も、文化が違えば通用しないというパターンは多い。
 これについて田中氏は「会社で働いている社員の意識を変えていく必要がある。グローバルで戦うということは、日本の広告ネットワークとは異なる広告ネットワークにも出稿していくということで、その国ではどういうやり方がベストなのか、単価などの相場はどうなのか、といったさまざまな部分で最適なものを模索する必要がある。現在は、全世界でどういうやり方がいいのか、実績重ねをしているところ」と語った。
 また、実際に遊んでいるユーザーについての分析について田中氏は、「これまでは“男女”の違いや“利用しているケータイ”の違いで分析をしていたが、これからは“国”による違いも見極めていく必要がある。全世界というものを見据えた業務オペレーションが必要になる」と、全社的な変革の必要性を明らかにした。
■1年経ったゲームでも問題を解消すれば収益は伸びる
 続いて登壇したのは、同社執行役員 マーケティング事業本部長の小竹讃久氏。小竹氏は、カードゲーム系、シミュレーションゲーム系、恋愛ゲーム系といったソーシャルゲームのゲームジャンル別ユーザーの志向について、ARPU(1契約あたりの売上)や継続率、消費率といった内容にかんする違いはあるものの、「新規登録者数については、ゲームジャンルによる違いはなく、どの題材と組み合わさっているかで変化する」と説明した。
 また、それぞれのゲームジャンルにおいて、テストケースを1つずつ紹介。どの部分に問題があるとメーカーが判断し、そしてそれを改善していった結果を説明した。
●ケース1 カードゲームの場合
 カードゲームの場合、主な課題は登録して1日後にもうゲームをやめてしまう“1日後継続率”の悪さにあった。メーカーはこの現象の理由について、インセンティブが少ない(ゲームプレイ時の報酬が悪い)、ユーザーインターフェースが悪いと仮定し、改善を図ったところ180%の改善率が見えたという。
●ケース2 シミュレーションゲームの場合
 シミュレーションゲームの場合は、コインの消費率が低い(課金率が低い)という問題があった。これには、いくつかの仮定が考えられたが、メーカーが出した答えは、ゲームバランスが悪くボスに勝てないので、課金する気にならないということ。難易度を変更し、さらに“ともだち”を気軽に呼べるような仕組みに変えたところ、改善率が200%にものぼったという。
●ケース3 恋愛ゲームの場合
 恋愛ゲームの場合は、端末ごとの売上を示すARPUの低さに問題があった。メーカーはこれについて、さまざまなデータを分析した結果、高い課金率を誇るプラチナユーザーが離れていっていることがわかった。チケット価格のバランス変更や、さまざまなアイテムの追加、ソーシャル性を強化した結果、プラチナユーザーの引き止めに成功し、改善率が150%になったという。
 興味深いのは3タイトルともサービスが開始されてから1年が経過しているサービスであるということ。矢継早にタイトルがリリースされている印象のあるソーシャルゲームだが、ユーザーが定着したように思えるタイトルでも、改善を行うことでさらに伸びしろがあるということだ。
 小竹氏は、こういった問題点の分析について、「どこまで細かく分析を行うかはサードパーティそれぞれで異なる点ではあるが、改善を行えば結果としてついてくるケースが多い。グリーとしては、問題点の指摘や改善の提案などは行えるので、各社と協力したいポイント」とした。各タイトルについて改善を行い、収益を上げていくことが、市場を拡大していくのに非常に大切なことであるという。
 大きなプロジェクトになりやすいコンシューマゲームよりも、コンパクトな体制で運営されることが多いソーシャルゲーム。小回りがきいて迅速に変化させやすいために、こうした改善が結果として大きく表れるのかもしれない。
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